君と図書室で

「ごめんね、大地を連れてこれなくて」

「えっ」


 反射的に顔を上げた私を見て、また光野君は笑った。


「大丈夫、そのうち来るから」

「…うん」


「大地はモテモテだからね、ほら」


 光野君が指さしたものは…

 私がこの間、グラウンドを見た窓。

 光野君が窓に近づくから私もついて行くしかなかった。



「すごいよね~」

「・・・!!」
 


 ウソ、だ。

 信じられない。


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