君と図書室で


「由佳ちゃんといた方が和めるもん」

「…!?」


 大地君から急にそんなこと言われると、平常心でいられなくなっちゃう。


「そんなこと、ないよ?」


 大地君の一言が…

 私の胸をこんなにさせる。

 きっと何てことない一言なのに。

 どうしよう。

 心臓の音がすごい…。



「~っ」


 大地君とは友達でいるって決めたんだから。

 この気持ち、消さないと。



「いや、オレも由佳ちゃんといると和むよ?」

「ほら!ゴリラからも言われてるじゃん」

「ゴリラじゃねぇ!!」

「あははっ…」



 私の目の前にはとびっきりの大地君の笑顔。

 その笑顔を見るだけで心が…


「・・・・・」


 ダメだ。

 大地君といると今でもふとした瞬間にときめいてしまう…。


 早く大地君から抜け出したい。

 この甘い感覚に酔いしれてしまうのが怖い。

 早くこの感情を消さないと、大地君に溺れてしまいそうで…。






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