君と図書室で
「あ、大地君!」
・・・え?
今の声、誰?
明良君は君付けで呼んだりしない。
もちろん大地君でもない。
じゃあつまり今の女の子の声は…
「あ、寺内ちゃん…!」
大地君の目線を追うと…
図書室の入口に寺内レイちゃんが立っていた。
「ここにいたんだ。捜したんだよ?」
「あ、マジ?ごめん」
レイちゃん…
わざわざこんな図書室まで捜しに来るなんて。
大地君に特別な用事でもあるのかな?
「どうかしたの?」
「あのね…」