君と図書室で

「ま、友達ならよかったよね」

「諸富さんが大地君に好意を持ってたら…ねぇ?」

「そんな人を特別扱いしてるって思われる大地君は恨み買っちゃいそうだし」

「第一、大地君の近くに女の子がいるってだけで大地君、人気無くなるよね」



 …頭が働かない。



「急に呼び出してごめんね諸富さん」

「私たち、ただ知りたかっただけだから」

「ありがと~、それじゃあね」


 返事、しなくちゃ。


「うん…」



 頑張って絞り出した声は、震えてた。





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