君と図書室で

「ウソでしょっ?!」

「何でだよ」


 信じられないよ、そんなこと。

 頭が真っ白。

 脳が考えることを放棄してる…。


 これは現実?

 それとも虚像?


「由佳ちゃん大丈夫?」


 心配そうに、でもはにかみながら笑う大地君の顔を見て現実なんだって思い知らされた。


「う…っ…ふぇぇっ」


 緊張の糸が切れて涙があふれてきた。


 叶わないと思っていた恋が叶った。

 想いが届いた。


「だ、大地君~っ」

「あーもう、泣き過ぎだから」

「…?」


 あれ…

 なんか温もりを感じ…る?!



 気づけば私は大地君の胸の中にいた。



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