君と図書室で


「…なんてね」

「ふぇ?」

「ウソだよ、ウソ!」

「---!!」



 大地君のせいで死ぬほどドキドキしたのにっ!

 死にそうだったのにっ!



「大地君のバカ~っ!」

「はいはい、ごめんって」

「!!!」



 また…だった。

 状況を理解したときには、もう私は大地君の腕の中だった。

 でも今度は教室で腕の中にいたときとは状況が違った。


 大切に大切に優しく…

 抱きしめられてる。



 身長が低めの私は大地君の腕の中にすっぽりと収まってしまって…

 逃げられない。


 ドキドキしすぎて身動きが取れない。

 大地君の吐息が耳にかかって異常にドキドキする。



「由佳…」






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