君と図書室で

「とか言ってるオレも実際、めっちゃ幸せなんだけどね」


 はにかみながら笑う大地君に、また胸がキュンと音を立てた。


「私、今なら幸せすぎて死ねるかも…」

「由佳、幸せハードル低すぎ。ってか死ぬなよな」


 そう言って大地君は腕に込める力を少しだけ強めた。


「は、はい…っ」

「ずっとオレのそばにいてよ」


 何度もそんな風に甘く囁かれたら頭がおかしくなりそう。

 もう既に、頭は甘くとろけて痺れてるけど…。


「わ、分かりましたっ!」

「…言ったね?もう無視したら許さないから」

「ご、ごめんなさいっ!!」


 そう言えば私、最低なことしてたんだった。





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