結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】
いざ、一緒に住み始めて…

僕はひなさんと結婚して、人生を共にする覚悟をした時、他の人たちとは違い

まず考えなければならなかったのが、彼女の二人の娘達との関係だった。


母親であるひなさんと結婚するということはつまり、

彼女達の父親になるという事…

父親になる僕が娘達に何ができるのか…

何をすべきなのか…

どうすることが、娘たちにとって最善なのか…

そのことについてはしっかりと熟考する必要があった。


結婚する前にはそれなりの信頼関係は築けていたので、

それで安心しきってしまっていたが、

父に色々と認識が甘いということを指摘されてから、

僕は僕なりに、色々調べて考えた。


そして僕としては、年度が明け学年が上がるのと同時に

彼女達に新しい苗字でスタートができるように少し早い段階で

養子縁組だけはすべきだと思った。


学校に対してもひなさんから年度末に再婚の予定で

子ども達の名字が変わる事を伝え配慮をお願いした。


普通でも生まれてから途中で突然苗字が変わるというのは

本人もストレスのかかることで周りには色々な憶測を招く。

そういう何でもないことがいじめの標的にされることも

現実にあるらしいからその辺を可能な限り排除したいと思っていた。


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