結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】
「約束を果たそうと思ってね」
「約束?」
「ひなさんの花嫁姿…
絶対に見たいって言ったよね?」
彼の顔は輝いていた。
「ああ、それは…」
入籍した時、彼は結婚式をしたいと言っていた。
私は二度目だったので、それにこだわりは全くなかったというか、
今更この年でもう一度というのはバツも悪く恥ずかしくて…
妊娠していて仕事が忙しいことを理由に、いつかねとごまかした…
そんな私のネガティブな気持ちを見抜いていたのだろう…
入籍する時、出産後1年以内には絶対に結婚式をする!!と
約束させられていた。
しかし、忙しい毎日。
私自身積極的にやりたかったわけではないので…
そんなことはすっかり忘れていた。
「約束した時もあまり、したくなさそうだったよね。
本当は勢いであの時にすればよかったんだろうけど
体調も不安定そうだったし…
候補を決めて具体的に話さないと進まないと思って…」
そう言っている途中で、前菜が運ばれてきた。
「ありがとうございます」
彼はどんな人に対しても礼儀正しい。
私も目の前に置かれたお皿を見ながら頭を下げた。
確かにその通り…
普通なら結婚式は女の憧れだから何度やってもいいものだろうけど、
私にはもうそういう人生のステージでの願望はない。
そんなもの…
昔に捨ててしまったから。
「約束?」
「ひなさんの花嫁姿…
絶対に見たいって言ったよね?」
彼の顔は輝いていた。
「ああ、それは…」
入籍した時、彼は結婚式をしたいと言っていた。
私は二度目だったので、それにこだわりは全くなかったというか、
今更この年でもう一度というのはバツも悪く恥ずかしくて…
妊娠していて仕事が忙しいことを理由に、いつかねとごまかした…
そんな私のネガティブな気持ちを見抜いていたのだろう…
入籍する時、出産後1年以内には絶対に結婚式をする!!と
約束させられていた。
しかし、忙しい毎日。
私自身積極的にやりたかったわけではないので…
そんなことはすっかり忘れていた。
「約束した時もあまり、したくなさそうだったよね。
本当は勢いであの時にすればよかったんだろうけど
体調も不安定そうだったし…
候補を決めて具体的に話さないと進まないと思って…」
そう言っている途中で、前菜が運ばれてきた。
「ありがとうございます」
彼はどんな人に対しても礼儀正しい。
私も目の前に置かれたお皿を見ながら頭を下げた。
確かにその通り…
普通なら結婚式は女の憧れだから何度やってもいいものだろうけど、
私にはもうそういう人生のステージでの願望はない。
そんなもの…
昔に捨ててしまったから。