結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】
「ひなさん。このまましばらくいい?」
背後からゆっくりと抱きしめられて、鼻をうなじに擦り付ける。
私は何も言えないまま、ただ一度頷いた。
お互いに何も身にまとわないまま、私達はベッドの中をゆらゆらと漂っていた。
背中に温かい唇が触れ、それがあちこちと彷徨う…
こんなにも私は愛されている。ただ何もかもすべてが満たされて…
温かい気持ちが胸にこみ上げてきた。
「ひなさん。幸せにする…
今日それをもう一度誓うから…
みんなで一緒に幸せになろう」
その囁きに私は何も言えず、みずき君に背を向けたまま
躰を震わせ静かに涙を零した。
いつもなら忙しいはずの平日の朝。でも今日は特別な1日…
だって今日は私たちの結婚式なのだから…
だから朝からこんなにも極上の甘い時間を過ごす。
昨夜から妹りえの計らいで子ども達は隣の部屋に泊まって、
そのまま彼女と1日行動する予定だったので、
この部屋に今いるのは私とみずき君のふたりだけだった。
それからしばらくしてオーシャンビューの窓際に二人で立つと
その日も快晴だった。晴れ渡る空に海。ここから見ると
どこからが境目かわからないくらいの蒼。目の前に美しい景色が広がる。
ここは都会の喧騒から離れたリゾートホテル。時間は…
私と彼の間をゆっくりと流れていた。
背後からゆっくりと抱きしめられて、鼻をうなじに擦り付ける。
私は何も言えないまま、ただ一度頷いた。
お互いに何も身にまとわないまま、私達はベッドの中をゆらゆらと漂っていた。
背中に温かい唇が触れ、それがあちこちと彷徨う…
こんなにも私は愛されている。ただ何もかもすべてが満たされて…
温かい気持ちが胸にこみ上げてきた。
「ひなさん。幸せにする…
今日それをもう一度誓うから…
みんなで一緒に幸せになろう」
その囁きに私は何も言えず、みずき君に背を向けたまま
躰を震わせ静かに涙を零した。
いつもなら忙しいはずの平日の朝。でも今日は特別な1日…
だって今日は私たちの結婚式なのだから…
だから朝からこんなにも極上の甘い時間を過ごす。
昨夜から妹りえの計らいで子ども達は隣の部屋に泊まって、
そのまま彼女と1日行動する予定だったので、
この部屋に今いるのは私とみずき君のふたりだけだった。
それからしばらくしてオーシャンビューの窓際に二人で立つと
その日も快晴だった。晴れ渡る空に海。ここから見ると
どこからが境目かわからないくらいの蒼。目の前に美しい景色が広がる。
ここは都会の喧騒から離れたリゾートホテル。時間は…
私と彼の間をゆっくりと流れていた。