結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】
ドレスは新郎であるみずき君に見せていない。
今回の結婚式でも、基本的には二人で相談し、なんでも手伝ってくれ、
細々としたところまで気配りを見せた彼だけど、
「ドレスだけは当日に見せて欲しい…」
と3人の子守りを買って出てくれ、それを選ぶ私を送り出してくれた。
ドレスを身に着けその他の全ての準備が出来上がって、
周りにいたスタッフがしばらく部屋を退出すると言って控室は私一人になった。
大きな鏡の前の椅子に座り、式に臨む準備の整った自分を眺める。
その姿は今までの私とは程遠く、輝くような女性。
でもつい脳裏に浮かぶのはその鏡の向こうの外面だけ飾り立てた自分とは
不釣り合いな過去の自分。
だからこそ真っ白な染み1つないドレスにそでを通すことがためらわれた…
こんな私が、こんなにも穢れている自分が
本当に幸せになってもいいのだろうか…
その戸惑いは今も消えてなくなりはしない。
それでもみずき君は教えてくれた。
間違えれば償えばいい。引き返せばいい。やり直せばいい。
消えることはないとしても、その過去の全てを背負い
全てを諦める必要はないのだと…
繰り返し繰り返し、自分自身すら信じられなくなって傷ついた私を
ただ傍で見守り、寄り添い、励まし続けてくれた。
今度は上手くいく。もう後ろは振り返らない…
私はそれを今日誓う。そう、やっとここまで来たのだから…
今回の結婚式でも、基本的には二人で相談し、なんでも手伝ってくれ、
細々としたところまで気配りを見せた彼だけど、
「ドレスだけは当日に見せて欲しい…」
と3人の子守りを買って出てくれ、それを選ぶ私を送り出してくれた。
ドレスを身に着けその他の全ての準備が出来上がって、
周りにいたスタッフがしばらく部屋を退出すると言って控室は私一人になった。
大きな鏡の前の椅子に座り、式に臨む準備の整った自分を眺める。
その姿は今までの私とは程遠く、輝くような女性。
でもつい脳裏に浮かぶのはその鏡の向こうの外面だけ飾り立てた自分とは
不釣り合いな過去の自分。
だからこそ真っ白な染み1つないドレスにそでを通すことがためらわれた…
こんな私が、こんなにも穢れている自分が
本当に幸せになってもいいのだろうか…
その戸惑いは今も消えてなくなりはしない。
それでもみずき君は教えてくれた。
間違えれば償えばいい。引き返せばいい。やり直せばいい。
消えることはないとしても、その過去の全てを背負い
全てを諦める必要はないのだと…
繰り返し繰り返し、自分自身すら信じられなくなって傷ついた私を
ただ傍で見守り、寄り添い、励まし続けてくれた。
今度は上手くいく。もう後ろは振り返らない…
私はそれを今日誓う。そう、やっとここまで来たのだから…