結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】
「最後に…」
そう言いながら晃希を私の胸の前に差し出す。
私は反射的に抱き取ると、
みずき君と同じ純白のタキシードを着せられた晃希が
こちらに向かって微笑む。今日はじめての抱っこ…
確かに誰にも邪魔されない二人きりの時間はとても大切だけど…
この重みの愛おしさを改めて知った。
物思いの間、彼はゆっくりと私の背後に回り、
突然晃希ごと後ろからぎゅっと抱きしめた。驚いて何も言えない私をよそに
「僕の最愛の妻であり子ども達のよき母親。
今日は皆様の前に…
いや、僕の為にこんなかわいくて素敵な花嫁姿を見せてくれたひなです」
同僚のいる席から口笛や冷やかしのヤジが飛ぶ。
打ち合わせじゃ、普通に紹介するだけだったのに…
私は晃希を抱いたまま、みずき君の抱擁に唖然として固まってしまった。
抱きしめる温もりがいつの間にか離れ、彼は私の隣に立つと、
「今後とも家族一同よろしくお願いします」
その言葉を合図に家族が続いて頭を下げる。
列席者から盛大な拍手が送られた…
りえが晃希を再び私の所に預かりに来て、優奈と美奈も一緒に席に戻る。
みずき君は私に向かって微笑みながら腕を差し出し、
その腕を取ると彼のエスコートでゆっくりと退場する。
これで、とりあえず式は終わった。
そう言いながら晃希を私の胸の前に差し出す。
私は反射的に抱き取ると、
みずき君と同じ純白のタキシードを着せられた晃希が
こちらに向かって微笑む。今日はじめての抱っこ…
確かに誰にも邪魔されない二人きりの時間はとても大切だけど…
この重みの愛おしさを改めて知った。
物思いの間、彼はゆっくりと私の背後に回り、
突然晃希ごと後ろからぎゅっと抱きしめた。驚いて何も言えない私をよそに
「僕の最愛の妻であり子ども達のよき母親。
今日は皆様の前に…
いや、僕の為にこんなかわいくて素敵な花嫁姿を見せてくれたひなです」
同僚のいる席から口笛や冷やかしのヤジが飛ぶ。
打ち合わせじゃ、普通に紹介するだけだったのに…
私は晃希を抱いたまま、みずき君の抱擁に唖然として固まってしまった。
抱きしめる温もりがいつの間にか離れ、彼は私の隣に立つと、
「今後とも家族一同よろしくお願いします」
その言葉を合図に家族が続いて頭を下げる。
列席者から盛大な拍手が送られた…
りえが晃希を再び私の所に預かりに来て、優奈と美奈も一緒に席に戻る。
みずき君は私に向かって微笑みながら腕を差し出し、
その腕を取ると彼のエスコートでゆっくりと退場する。
これで、とりあえず式は終わった。