結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】

（優奈Ｓｉｄｅ）


今日は週末。高揚した気分を治められなくて、学校には行かなかった…

自分の部屋にこもり、パソコンに向かって、

何かを意識してするでもなくネットサーフィンしている。


もうずいぶん前に美奈が帰ってきたであろう物音はしていた。

それからたぶん、晃希とお母さんも仕事と保育園から帰ってきた物音がして…

しばらくしてから

「優奈？お金置いてるから、何か夕飯は買って食べてね？」

お母さんの声がくぐもって聞こえる。


たぶん玄関から叫んでいるのだろう…

私は何も言いたくなくて、目の前のパソコンに目を戻した。


沈黙の後、

「じゃあ、行ってきまーす」

という母の声に続き

「「おねえちゃん行ってきまーす」」

が続く。

今夜は、お母さんが美奈と晃希を連れておばあちゃんの所に泊まりに行く。

その事実を昨日朝、メモを渡されて伝えられた。


それから私は、落ち着かない一日を過ごしていた。

そう、今夜はパパと二人っきりになる久々の夜…

明日は土曜日なのに出勤しないといけないから、

パパは母について行かないらしい。


１０時を過ぎた…

私はパソコンの電源を落として、リビングに出る。

夕飯なんて喉を通らない気分だった。耳を澄まして帰りを待つ。

今夜、そう今夜私はこの気持ちに決着をつけるのだ…

【To be continued】

「恋の賞味期限　愛の消費期限」２ ―この先に待ち受けるもの―

に続く…

２０１４．９．２８．　　りょう