キライノカケラ
「ありがとう 千尋
ほんとに ありがとうな・・・・・」


「そんな・・・・」


千尋はまた子供のように泣いた。


アタシの胸に突き刺さってそこからアタシは
血を流しているようで

悪魔な心を恥じた・・・・・・。


しばらくして 花の両親がアタシに気づいた。



「もしかしてキョンちゃん?」

母親が走り寄ってきた。


「あ はい・・・・・」

「ありがとう~~来てくれて 花喜ぶわ~~
あなたのことはずっと聞いてたの。
講習に素敵な子がいるのって……残念ながら
千尋くんのことじゃなくてね……それからずっと
あなたの話をしてて 入学式で見かけて 嬉しかったとか
助けてもらってすごく かっこよかったとか
あなたがキョンちゃん・・・・・・」


やめて


アタシはそんないい子じゃないんだから


千尋が大好きで

だけど千尋の心を独り占めする あなたの娘が大嫌いで


「友達になってくれたって・・・・電話が来て・・・・
それからすぐに 事故にあったの・・・・」

笑顔だった母親の目から大粒の涙がこぼれた。
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