キライノカケラ
「どうしてここにいるの?」


「おじさんのとこで修業中」
そう言うと 輝くような笑顔になった。



ドッキン・・・ドッキン・・・・・



アタシの鼓動が忘れていた音を立て始めた。


「いつまで?」


「まだわかんないけど・・・・・
四千二百円です」


「あ はい」


飯田から預かったお金を渡すつもりだったけど
なぜか後ろめたくて自分の財布からお金を出した。



「クリスマス・・・・彼氏と?」


「ううん 彼氏じゃないけど・・・・・」



とっさに答える。


「そっか いいクリスマスをな」


待って 千尋
まだまだまだ 話したいことたくさんあるの


言葉がみあたらない


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