キライノカケラ
「もう店もいいわよ。打ち合わせもあるだろうから
キョンちゃん 何かケーキセットくらい千尋が
ごちそうするから そこに座って待ってて」

「いいんですか?」

「一番高いケーキにして」


花の母親は接客向きだなって思った。


千尋を待っている間 アタシは隣のカフェコーナーで
ブラックコーヒーとガトーショコラを食していた。


嬉しくてたまらない
こんな気持ち何年ぶりだろう

これから先の時間に希望があるなんて
千尋と別れてからはなかった気持ちが目覚めている。


雑誌の中に色使いの綺麗な絵本があった。


ケーキの紹介の絵本で
それを手にとって 席に座った。


可愛い絵と可愛い字で
ケーキの物語が描かれている。



ケーキにいろんな物語をつけて絵本にしたんだ・・・・
思わず癒される絵と文字


そしてほっこり笑顔になるストーリーに
思わず夢中になって読んでいた。
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