キライノカケラ
「もう何処へも行かないで・・・・」

思わず呟いた。

千尋がキョトンとした表情になった。


「もう約束守ってくれたっていいじゃん」


「そうだな……約束破ってばっかで……」


「そうだよ
パパとおかあさん迎えに行く約束だって破ったし」


千尋は考える表情に変わる

「ん?それいつ?」


「いいよ 忘れてんなら」


千尋にとっては小さなことだったんだよね・・・・
改めて情けなくなった。


「車がなかったら飲みにでも行って キョンタの
お叱り受けたいとこだけど・・・・・」


そう言うと千尋は笑った。


「嘘つけ~酒に付き合うと面倒だぞって
思ってるでしょ?」


「あ ばれた?」


アタシたちは顔を見合わせて笑った。



こうやってアタシは千尋と笑って生きてきた。
テレビを見て ふざけ合って
大人の階段を登りだす前までは 純粋に幸せだったのに


何処から狂ったのか・・・・・
それはアタシが 千尋を 愛してしまったから・・・・
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