キライノカケラ
「千尋がいなくなってから てきとーなことばっかしてた。
真剣に人を好きなることなんかなくて
振り向かせたらもう嫌いになって……だから今回も
結局は妻とは別れられない男と暇つぶしに付き合ってた……
アタシにとっても都合がよかったし……
不倫なんて関係もなかったから……」


「そっか……泣くなよ……」


そう言われるとまた泣けてきていつしかそのタオルを
奪って鼻水をおさえていた。


「恥ずかしい
千尋はちゃんと自分の人生生きてんのに……
ダメだよねアタシ」


「俺が勝手に飛び出したから キョンタのこと
守るからって約束したのにさ」


「千尋・・・・・・」


「ん?」

覗き込む千尋に胸が高鳴る。


そして何も言えなくなる・・・・・


「どうする?別れられるのか?」


「別れるよ・・・・どうせ向こうだって
アタシのことなんか真剣に思っているわけじゃないし
何てこといえばまた 情けないわ・・・・」


千尋の視線から隠れてしまいた・・・・。
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