キライノカケラ
「自分を大切にしろよ これからはさ」

アタシは首を振った。


「自分が嫌いなの・・・・昔から
ひがみっぽくて人の幸せねたんでばっかで……
そのくせプライドばっか高くて……だからダメなんだ」


「でも真剣に好きになったヤツがいたんだろ?」


いたよ・・・・
ここにいるよ・・・・・


「またきっとちゃんとした恋ができるようになるさ
キョンタはいい女だからさ・・・・・」


ヒック……ヒック……


子供みたいにアタシは バカみたいに嗚咽した。


そう人の幸せねたんでばっかで……
千尋と花の恋が幸せなら幸せなほど 憎くて切なくて……

「アタシ……」


ヤカンのお湯がシュンシュン鳴いた。


「やば・・・あっつくなりすぎ……」



アタシ 今ね このどさくさに紛れて
言いそうになってた。


千尋が好きなの って・・・・・・・
真剣に好きだったのは 千尋だったって・・・・・


ヤカンにまで阻止されてる
アタシが想いを告げることも・・・・・・
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