キライノカケラ
千尋にとってアタシは 家族・・・・・

その格付けは一生変わらないかもしれない
それでもいい?


千尋が近くにいて アタシを見ていてくれたら
それがただ 家族としてだけの想いであったとしても


そのタブーを打ち破って
アタシの想いを 千尋に打ち明けたとしたら



千尋は去っていくかもしれない


それが怖かった・・・・・・・・・・



好きって言うのは簡単だけど
そのあとの 二人の関係がどうなるのかが不安でたまらない。




「新作のケーキを作って店を盛り上げたいんだ」


ノートには字が一杯で
勉強家の千尋らしいと思った。



「頑張ろ 俺らはまだまだこれからだもんな」


千尋の手が アタシの頭を優しく撫ぜる。




その手を掴んで 握って頬ずりしたい・・・・・
そう思った。
< 186 / 204 >

この作品をシェア

pagetop