キライノカケラ
キョンタも成績のいい方だったから負けたくも
なかったし とりあえず二人で通い始めた塾。
小学校から通い始めている塾生の中に 花 はいた。
暗い感じの子で あまり発言もしないし
どっちかというと いじめられているのかなと思う程度だった。
隣の席になっても話すこともなかった。
講習が終わりに近づいて やっと解放されると
思っていた頃だった。
車の急ブレーキに驚いて足を止める。
しばらくして車は何かをよけるように走り去る。
向こう側から 花が歩いてきて
何かを見つけたように足を止めて
いきなり道路に向かって走り出した。
「うわ アイツ何すんだ?」
俺はいきなり動き出した花を見て声をあげた。
花は茶色い物体を拾い上げて 走り出した。
物体は 猫なのはわかった。
なぜか俺は 花を追いかけていた。
猫が流しているだろう真っ赤な鮮血が
普通なら同情はしても素通りしてしまうだろう
きっと俺はそっちの方だったから……。
なかったし とりあえず二人で通い始めた塾。
小学校から通い始めている塾生の中に 花 はいた。
暗い感じの子で あまり発言もしないし
どっちかというと いじめられているのかなと思う程度だった。
隣の席になっても話すこともなかった。
講習が終わりに近づいて やっと解放されると
思っていた頃だった。
車の急ブレーキに驚いて足を止める。
しばらくして車は何かをよけるように走り去る。
向こう側から 花が歩いてきて
何かを見つけたように足を止めて
いきなり道路に向かって走り出した。
「うわ アイツ何すんだ?」
俺はいきなり動き出した花を見て声をあげた。
花は茶色い物体を拾い上げて 走り出した。
物体は 猫なのはわかった。
なぜか俺は 花を追いかけていた。
猫が流しているだろう真っ赤な鮮血が
普通なら同情はしても素通りしてしまうだろう
きっと俺はそっちの方だったから……。