キライノカケラ
「ええっ!?そんな高いとこ狙うの?」

キョンタが目を丸くする。

「おう」

「マジ?」

「おまえも行くぞ」

「無理だよ アタシは無理~~」

「俺が教えてやっから」


キョンタは俺の大切な弟…じゃなくて妹
悪い虫がつかないかみてやらないと


もともとキョンタも成績がいいから
必死に勉強してくれた。


それに付き合いながら俺もいい勉強になる。


「俺も同じとこ受けるから」

花に話かける。

いつものように無視かと思っていたら
突然 突風が吹いて 花の重い前髪を飛ばした。

花は慌てて前髪を抑えて
走り去って行った。

めったに見たことのない 花の顔が見られた。


フランダースの犬みたいに俺は飛び上がった。


やっぱめっちゃカワイイ!!
重い前髪はきっと 俺以外の
悪い虫がつかないようにしてくれてる


心の中で何を考えようが
俺の自由だしね~~~


入学したら告白しよう
そう決意した。

絶対に俺を好きになってもらうんだ。
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