キライノカケラ
「花の夢 俺が守ってやるから」

「ね バカじゃないの?」

「三年だよ 俺 花に片思いしてたんだ
大切にするから
俺のこと 嫌いか?」

こうなったら どさくさに紛れて押すしかない

「ちょっと……」後ずさりする花がプランターに
躓いて態勢を崩した。

俺はそのまま花の腕をとった。


「大丈夫か?」

「親に言うよ」

「俺がこうやって 花を守るから・・・・」


花の可愛い目がクルクルと動いている。

至近距離


多分 店からは死角になってここは見えない

俺だってこんなドアップの花を見て
胸がときめきすぎて 息苦しくなる。


「友達なんていらないもん」

「俺は友達じゃないよ 彼氏……
花の彼氏になりたい……」

「男子なんて嫌い 乱暴でバカでガキで・・・・」

「そういうとこもあるけど……
俺は花の知ってる バカな男子と違うよ
きっと俺を知ってくれたら……好きになってくれる」

自分で言ってこの告白はないなって思ったけど

「俺のこと好きになって 花・・・・・」

そのまま俺は花を抱きしめるのに成功した。
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