キライノカケラ
中学三年になったら 千尋は成績だけじゃなくて
背もアタシを追い越した。

「チビ~」

「うるさいな!!」

調子に乗ってアタシの前に立ちはだかるから アタシは
急にドキドキするようになった。

「アタシのおかず取って 食べるからよ。感謝して」

「取ってたべねーと キョンタどんどんデブッチになるだろ?」


確かに最近丸くなったけど 気にしてんだ。
千尋に言われて 更に傷ついた。

「うるさい~~~!!!
傷つくことばっか言って!!!
太ったのは遺伝なの。ウチのママ 太ってたんだから」

「違うぞ。おまえ かあさんと甘いもの食べ過ぎだって
さすがにかあさんも 太ってきたし
お菓子作り禁止にしちゃえよ!!」

「何言ってんの?アタシの楽しみ奪う気?」


千尋は アタシの顎の肉をつかんで

「ヤバいって キョンタ~~~」と言った。

「バカ バカ バ~~~~カ!!!」


何でかな 千尋にいつも言われてるのに
今日はすっごく辛いんだ。

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