キライノカケラ
眠れない夜だった
やっと寝付いたのは朝方で アラーム鳴ったのも
わからないくらいで

飛び起きたら 完全に遅刻の時間


「あれ~~やだ~~起こしてよね千尋~~
まだ寝てるの!?」

リビングにいない千尋を探して部屋を開けると
もう千尋はいなかった。


「あ……そっか
昨日みたいに 迎えにいったんだ
バカみたい……起こしてくれたっていいじゃん」

また哀しくなった。

今までならお互い声を掛け合って
過ごした朝の風景が 今の千尋には


アタシなんてどうでもいいんだよね・・・・。


学校にも行きたくなかったけど


クラスが違うのが救いだった。

学校にお腹が痛いから遅刻して行くと電話をして
重い足を引きずるように学校へ向かう


こんなことなら
同じ学校なんか受けるんじゃなかった……



全てに後悔ばかりしている。


アタシだけの千尋はもう いないんだって
そう思うとまた泣けてくる。

「昔に帰りたいな……」

そしたら絶対塾になんかいかなかったのに……。
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