キライノカケラ
「今日も遅いんでしょ?当番めんどいから
勝手に食べるようにしようよ」

「ごめん いいか?」

「あん」適当に答えてやる。


「そうだ 昨日のロールケーキうまかっただろ?」

千尋がムカつく笑顔で思い出したように聞いてきた。


捨てたし・・・・とは言えないから


「あん」と答える。


「だろ?俺もめっちゃ美味かったもん」


いい加減にしろ 千尋・・・・・・・
拳を握りしめる。


嬉しそうな千尋が 悪魔に見える。


「のろけてんの?」

「だってさ のろけれんの キョンタしかいねーし」

「いい迷惑だわ」

「なこと言わないで聞けって~」


まわりに人がいないのをいいことに
千尋はアタシの耳をひっぱる。


「いた~~~い!!!」


大げさに声を出した。


「俺ののろけも受け入れろや 家族だろ?」

残酷だよね 即席の家族なのに・・・・・・・
好きな人の のろけまで 受け入れないといけないなんて
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