キライノカケラ
好きな人が自分のものになったらどんなに
毎日が楽しいんだろう……。

好きな人が誰かのものになって
それを近くで見ているこの生活が


たまらなく辛い……。


約束だって 簡単に破られてしまう。


「切ないな……」

その時 携帯が鳴った。


千尋・・・・?


慌てて見たら パパだった・・・・。


「もしもし・・・・・」

「キョン?どこに行ってる?
千尋と一緒にいるのか?」


千尋はまだ帰ってきていないんだ……。

「ごめん ごめん
友達のうちにお邪魔しちゃってて……ちょっと
遅くなっちゃった~~早く帰ろうって思ったんだけど
今 帰ってる途中だよ。」

努めて明るく答える。
二人に心配はかけられない。


「そうか。迎えに行こうか?」

優しいパパ

「大丈夫だよ 子供じゃないんだよ~」

「ははは 千尋とは別かい?」

「千尋は知らないよ。」

「久々に帰ってきたからさ 二人ともいなくて
寂しかったんだぞ~」

「わかったって~待っててね~」

パパ 二人だけのあの頃にリセットして・・・・。
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