キライノカケラ
久し振りに楽しい時間だった。


千尋と普通に過ごせるのか心配だったけど


アタシの世界に戻ってきた千尋が
愛おしくてたまらなかった。


「おまえたちは相変わらず子供のままだな」

パパは笑った。

「いつまでもキョンタがガキだからさ」
千尋が言った。

「ガキじゃないもん」

「永遠の悪ガキだな　おまえは」

「うるさい！！」


いつもの千尋だった。
楽しく笑う　だから　アタシの千尋が大好き


約束を破るほどの　花との何かに
少しは興味もあったけれど


今は　アタシだけの千尋


アタシといる時の　千尋が大好き・・・・・


夜遅くまで四人でいろんな話をした。
パパもおかあさんととても幸せそうにしていた。


「千尋？」
おかあさんが声をかけた。

「寝ちゃったみたい」


ソファーの上で千尋が眠ってしまっていた。
おかあさんが静かに毛布をかけて額の髪の毛を優しくかきあげる。

母と子の優しい光景に胸が熱くなる。
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表紙・目次

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