キライノカケラ
踏み込んで欲しくない世界に 花が土足で
踏み込んできたのはそんなある日のことだった。


その日は雨が降っていて アタシはクラスの友達と
学校帰りに遊んでいた。

プリクラを撮って
カラオケに寄って

帰る時間にはさらに雨が強くなっていた。


二人で決めたご飯当番も最近は適当で
千尋は花の家で食べてくることが多くなって


アタシはコンビニでパンを二つ買った。


食生活乱れてるな~


料理を作るのは嫌いじゃないけど
自分のためだけなら作りもしないし
やる気も起きない。


家に着くとリビングに電気がついていた。


帰ってきてる

そう思った瞬間 急に幸せな気持ちになった。


やっと千尋を独り占めできるんだ


アタシだけの千尋が帰ってきてる。
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