幼馴染の甘くない愛情Ⅰ
「別に、男にヘラヘラしてたからむかついただけ」
「お?あいつ友達できたんだ?」
「……うぜぇ」
「もう少し器でかくなれよ」
「無理。瑠奈に関しては」
新入生代表の挨拶。
檀上から見つけた瑠奈は
知らない男と笑ってた。
あいつには俺だけでいい。
この先そんなん無理ってのは
分かってるけど。
「本当、縛りつけて側に置いときてぇ」
「実の兄の前でいうセリフか」
「冗談だから」
「冗談に聞こえねぇよ」
いや、これはまじで冗談だけど。
俺に逆らうと
瑠奈の親父の立場が危ういなんて
嘘なのに信じ切ってるし。
俺んちも結構でかい会社だけど
瑠奈んちも結構な財閥。
つか親同士仲良いし。
本当、バカみたいに純粋なやつ。