幼馴染の甘くない愛情Ⅰ
「俺以外の男に尻尾ふってたからじゃん?」
ベッドにいる瑠奈に寄り添うように
俺もベッドに腰かけた。
距離は近いけど瑠奈は何も言わない。
これに慣れるように小さい時から
躾してきたから。
「…尻尾なんてふってないし」
「口答えすんな」
「………はい」
よしよし。従順じゃねぇか。
「瑠奈、お前は俺のもんだから」
そう言って髪を撫でる。
「なっ、何それ!?あたしは物じゃない!」
「顔赤いけど?」
「………あ、赤くない」
そう言ってうつ向く瑠奈。
ちょっと照れてる?
「よし!瑠奈の機嫌も取り戻したし帰るわ。明日迎えにくる」
「え……ねぇ、大雅ってどこに住んでるの?」
「ここだけど?」
そう言って放心している瑠奈を置いて
部屋を後にした。