幼馴染の甘くない愛情Ⅰ
「って……良いわけないでしょーっ!!!!」
そう叫んで大雅から離れた。
いきなり叫んだあたしに
大雅は目を丸くする。
「は?」
「良いわけないじゃん!騙されないもん!あたしが今までどれだけ辛かったと思ってんのよ!いくら大雅でもこんな嘘ってないよ!!」
涙を流しながら喚くあたし。
大雅は心底鬱陶しそうに
顔を歪めた。
「お前、本気で言ってる?」
「…う゛」
「それ、本気で言ってんのかよ」
睨むのやめてよ…
ただでさえ綺麗な大雅の顔は睨むと
そりゃあもう迫力満点。
目を合わせていられなくて
あたしは思わず下を向いた。