幼馴染の甘くない愛情Ⅰ
「最低ーっ!」
「誰に向かって口きいてんだよ」
「~っ!!」
余裕綽々の憎たらしい笑み。
そんな顔さえもかっこいいと思うのは
多分あたしだけじゃないはず。
「俺は瑠奈の泣いた顔、すげぇ好き」
こんな毒舌さえ許せるあたしは
どうかしちゃってるのかも。
「まぁ、笑ってる顔が一番好きだけど」
わざと耳元で囁いた大雅。
あたしの体温は一気に上がって
もちろん失神寸前。
そんなあたしを見て笑う大雅を見て思った。
あたしはこの先ずっと
この男に振り回されるんだろうな。
だけど、
この笑顔が隣にあるなら
それも悪くないかもね。
end★