フィクション
「・・・・今回は男か・・・。正直、男を助けても楽しくない。」
仁が、嫌そうに声のした方を向いた。
「楽しくなくても、『戻す』のが僕達の仕事。行くよ、ヒト君!」
「分かってるっつーの!」
2人は同時に走り出した。
走りながら仁と恵は場所の確認をする。
「場所はどこらへんだ?」
「声のした方向は特別教室の方だね。目的地は行けばすぐ分かる。そこだけ空気が違うから。」
仁はそれを聞き、走る速度を加速する。
「ケイ!他の奴が来ないようにいつものな!俺は先に行ってる!」
恵は立ち止まり、
「了解!無理しないこと!すぐ行くから。」
2人はそこで別れた。