時猫
とんとん拍子だった。
その後伊吹は、土方の小姓になれた。
…一歩近付いたのだ。
副長である土方を斬り、その後局長を斬ればいい。
…しかし。
『あれ…。伊吹さん?』
それは、資料室に行こうとした時だった。
沖田の姿が目に入ったのは。
伊吹は急いで踵を返す。
沖田は怪しんで、その後ろ姿を見つめた。
『そろそろ…。動きそうですね』
そして、その真夜中。
伊吹は屯所の庭に出るなり、資料を投げ捨て、火をつけた。
燃え上がる炎。
当然、隊士達もやってくる。