時猫
「それは、スーツという服。あなたの新しい名前は、
──“南風翔太”。
木島茜は、“如月椿”という名前に変えます。
そしてあなた達が行くのは、今から150年後の平成時代。
貴方達の居場所はもう作ってあります。
その時代に行ったら、必要な知識も全て頭に入っているはず」
「…分かった」
俺が頷くと、その輪が時猫から手渡される。
「いつでもいいです。この輪をくぐらせれば、如月椿を文久三年、十月に時空移動させる事が出来ます」
「あぁ」
「代償は、これに見合うくらいの物。
それでもいいですか?」
「…構わない」
その瞬間…
目の前がいきなり、真っ暗になった。
庄助sideおわり