時猫
「あなたにはこれから、平成へタイムスリップしてもらいます」
「は…?」
「さっきも言いましたけど、新選組とあなたの仲を壊すのが、復讐内容。
だからあなたは、平成で生きなければならないんです」
「そんな…っ」
「この為に、如月財閥だって私が作りました。居場所はしっかりありますよ」
時猫が、フラフープを宙に浮かべる。
現代のおもちゃ屋さんに売ってるであろうそれは、ただの恐ろしい物にしか、見えなかった。
「だったら、何で私にこんな事教えたの⁉知る必要がないじゃない!」
「“本当にいいんですか”と、何度か聞きましたよね?あなたが知りたいって言ったんですよ」
悔しくて、涙が出てくる。
そんな椿を見やり、時猫は告げた。
「新選組はあなたを斬らなかった。
それは、何故だと思いますか?」
「…知らない」
「何があっても、あなたが仲間である事に、変わりはないからです」
また、涙が出てくる。