時猫




「え、えっと…。この時代でいう、寺子屋のような物…って言ったら分かる?年齢ごとに、通う学校が違うの」

「へえ…。そうなんですか」

「だから、小学生って言ったら…。もう6年も前よ」

「6年前…かぁ。試衛館時代が懐かしいな」


襖の外から、沖田が息をつくのが聞こえる。


「試衛館…。あなたたちが剣道をやってた所よね?」

「よくご存知ですね。何だか嬉しいです」


また、沖田は笑った。


「椿さんも、何かやってたんでしょう?」

「え?」

「ほら、あの浪士たちを倒してた所、私見てましたから 」


椿は、あぁ、と納得した。




< 46 / 214 >

この作品をシェア

pagetop