時猫
「…副長。如月さんを、連れて来ました」
「入れ」
中には、土方ただ一人。
多分、これからの事を言われるんだろう…と思いながら、椿は座布団の上に座る。
「総司に聞いた。剣が出来るらしいな」
「え?あ、はい」
「すぐ、道場に向かうぞ」
「…は?何でよ」
「いいから早く来い」
きつく睨まれ、素直に従う事にした。
まさか…と思いながら。
だんだん、野太い男達の声が聞こえてくる。
剣道の稽古をやっているんだろう。
「あ!椿さん!」
沖田がにこにこしながら駆け寄ってきた。