時猫
「軟禁解けて良かったです。さっそく試合をしましょう!」
「…は?今?」
「え?するために来たんじゃないんですか?」
ふと後ろを見ると、土方が竹刀を二本持って近付いてくる。
何故かそのうちの一本を椿に渡し、沖田と向き合った。
「総司。審判頼む」
「え?土方さん誰とやるんですか?」
「見て分からねえか。如月とだ」
「はぁ⁉何であんたとやらなきゃいけないのよ!」
「え?ずるいですよ!私の方が先に…っ」
「うるせえ。二人揃って叫ぶな。鼓膜が破れたらどうしてくれる。…おい!てめぇらも、一旦やめろ!」
“はい!”と声を揃え、稽古をしていた隊士達は隅の方に座った。