指輪の約束
「じゃあねぇ～」
「ばいば～い」
皆と別れてまおみは家に向かった。
ひとつ、ため息をついた。前をむくと眼鏡をかけた男子高校生が立っていた。
まおみは微笑んだ。そして名前をよぶ。
「奈美」
奈美は微笑んで手を出した。
その手をまおみはつかんだ。
「帰ろうぜ」
奈美の言葉にまおみはひとつまたため息をついた。

とぼとぼと歩く２人の前に大きな家が見えた。
それを見るとまおみは奈美の手を離した。

奈美は無言でまおみを見てそれから無言で家に入って行った。
ただいま、という声聞こえ、お帰りなさいませ。という言葉が迎えていた。
それを見届けてからまおみもその家に入った。
ただいま、そう言うがその言葉に返事はなかった。
まおみはとぼとぼと廊下を歩き、自分の部屋のドアを開けた。
< 2 / 3 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop