新撰組~幕末に名をはせる者~
目を見開いた。
「……お、おい」
『なんだ』
「な、なんで肌襦袢(ハダジュバン)姿なんだよ…」
土方はこの時改めて胸がないなと思ったが、渚の胸にきつく布が巻かれているのが見えた。
『着物なんて初めて着たんだ。着れないからに決まっているだろう』
渚こそ天然なのだろうか。肌襦袢は肌の上に直接着るものであって、とても薄いのだから。
「わ、わかったから、早く長襦袢はいいから着物はおれ!!」
『これはいいのか?』
「だから、それが長襦袢だ!!いいからと言ったはずだ!」
渚は着物をため息つきながらはおった。