新撰組~幕末に名をはせる者~
≪渚side≫
『……!?』
何故、土方は私を抱きしめる。
『……ひ、じかた苦しっ』
「!?あ、あぁ、すまん」
土方は少し力を弱めたが離してはくれなかった。
『……土方っ!!離してくれ!!お前まで穢れ……』
その先は言えなかった。
唇をふさがれていたから…
何故、そんなことをするの?
「それ以上言うなっ!!…お前は今まで一人で十分頑張って来た」
何故、そんなことを言うの?
今まで、限りなく唇を重ねたことはあるけど
心まで響いたのはこれが初めて――