もしも、Ver.1
奈々美と一緒のクラスだったら。
6月。
黒板には『自習』の2文字。
自習用のプリントは結構簡単で。
すぐに終わったのか、教室は騒がしくなった。
俺は机に突っ伏して、隣で真剣な顔して本を読んでる奈々美を盗み見る。
・・・肌白いなー。
うわ、まつ毛長ぇ。
なんて、つい見すぎる俺。
「?」
「!」
「ん?何?」
「いや・・・
お前、眉間にしわ寄ってんぞ。」
「え、嘘っ。」
苦し紛れに言った言葉に、こいつは本気で慌てる。
・・・あー、くそ。
可愛いすぎるだろ。
END