恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
私は、口さみしくなって落ち着かなくなると、子ども部屋をのぞいた。
ぐっすり眠っている娘たちを見てから部屋のドアをそっと閉める。

「よし」

と小さい声でつぶやき、そのまま鞄だけを持って近くのコンビニに出かけた。




「これにしよっと」

私が手にしたのは、期間限定商品のこぶくろのチョコレート。

限定の単語に弱い。こんな夜中だけど…
でもちょっとだからいいやと買うことにした。

それから入り口近くにある雑誌や本に目を通す。

子ども関係の雑誌が目に入る。もしもこのままなら、こんな時間は…
しばらくしたらなくなるのかもしれない。
私はこの頃そんなものを読んだことがなかったので手に取ってぺらぺらとめくってみた。

おそらく一昔前とはずいぶん色々と違うのだろう。
それにこの年齢で、1人で、何もかもこなしながらこれ以上の家族を養うなんて…

何をしていても結局考えるのはそのこと。




しばらくして雑誌を元の所に戻すと、脇に抱えていたチョコレートだけをレジまで持って行き、
支払って商品を受け取る。

さあ。早く帰らなきゃ。
私は入り口に向かって向きを変え歩こうとしたその時…

視界に一人の男が入ってきた。
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