恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
問題は山積みだけど…
それでも彼と共に生きていく未来を掴むためには、私はそれを乗り越える。
あの人のことも、ご両親とのことも、その他全て…

「早いうちに一度ご両親にごあいさつに行かないといけないよね?」

彼のご両親。今与えている私の印象は最悪だろう。かわいい息子を騙した女を
実際に目の前にして罵られても仕方がない…
でも私には今その覚悟が必要だ。

「今、体調も悪いし無理することはないんじゃない?
でも、籍を入れるまでには一度一緒に来てほしい。
そして、もちろんひなのご両親にもご挨拶したいし」

「うちは母子家庭で、色々な事でずっと心配かけているから母なら
瑞希君のことは即OKだと思うよ?」

「そんなに簡単なものかなぁ?片親なら余計にハードル高いかもしれないし…」

「まずは私から母には話さなきゃ。それに瑞希君のご両親へのあいさつの方が先だと思う。
たぶん母もそう言うだろうし…」

「そう言ってもらえると、少し気持ちが楽になるかなぁ。
うちも基本そんなに怖いわけじゃないから…
僕も一緒だから大丈夫だよ。ところでひなさん、あれから病院には行った?」

「…行ってない」

視線だけをそらしてそっけなく答える。
甘くてちょっぴり苦い時間が、ただ苦くて痛い時間に変わる。
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