恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
どうしてわからないのだろうか?私は目を開いて

「そんなことは言ってないでしょ。終わったことに…

昔のことに、もう振り回されたくない。振り返って、嫌な思いになりたくないの!!

優奈と美奈のことだって…ある意味過去の忌まわしい物よ!!あの子達がいなきゃ…」

彼が私の頬を叩いた。

「いい加減にして!!そんなこと思ってないのにどうしてそう悪ぶるの??

彼女達がいたからひなはここまで生きてこれたんでしょ?

生まれてこなくていい命なんてない!!」

私はその頬を押さえて、彼を睨んだ。

「私にとってあなたは年下でも世間知らずでも…

たくさんの事を教えてくれたのよ。人を、男の人を信じられない私を娘を優しく包んでくれた。

この子のことだって…

もう私がこれ以上後ろを見て泣きたくないだけなの。

過去の事で痛い思いを何度も繰り返し感じたくない。何があってもこの子とあの子達と…

生きていくんだから。あなたがそれ以上私の過去にこだわるなら…

一人で産む。もういいから出て行って!!」

私は玄関のドアを指さした。もういい。私の罪は消えない。赦されることはなくていい…

でも彼がその全てを背負う必要はないし知られたくない。それが嫌なら…

今までも一人だったんだから一人でいい。
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