恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
「俺、離婚しようかと思う」

「え?なんで今更」

「いや。ずっと考えてはいたんだ。異動を機にやっぱり別れようと思ってな」

「別れるか、別れないかはあなた個人の勝手だけどなんで私に

そんな事をわざわざ呼び出してまで話そうと思ったの?」

あの人は私の言葉に、しばらく黙っていた。

そして、ぽつぽつと話し始めた。


「結局お前のおかげで決心できたような気がするから、

直接伝えようと思った」


「じゃ、どうするの?自分の気持ちを伝えるの?」

「ああ。きちんとけじめをつけてからそうしようと思う」

「ふ――ん。よかったって言ってあげたらいいの?」

「そうだな。前途は非常に多難ではあるが、

やっとその気になれて行動し始めたからな」

二人は気まずい空気の中、それ以上はなにも言えなくなる。
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