恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
彼はまっすぐな瞳でこちらを見た。


その射抜くような力強い視線を感じ、真剣な告白に感動している自分がいる反面

どのくらい男の人に触れていないんだろう…

不謹慎にも私はそんなことを考えていた。

「本当は、もう少し落ち着いてから気持ちを伝えるつもりでした。

でも突然あんなメールが来てしまって…

あのままじゃ会ってもくれなくなりそうだったので
こんな形になってしまいましたが…」


「娘さん達がいることは僕にとっては、全く気になりません。

実際娘さん達ともそれなりの関係を築くことができているのは

相良さんもご存じのとおりです」

「僕は、あなたが、あなた自身が好きなんです。

相良ひなさん。僕と付き合って下さい」


その言葉は冗談には取れなかった。

彼は真剣だ。彼の事は嫌いではない。

他の男性に感じていた嫌悪感はなかった。
むしろ好きだった。会えば会うほど、
話せば話すほど、娘たちとかかわる姿を見ても
段々好感は持っていた。

でも、それはあくまで人としてだった。
異性としての意識は今まで私にはなかった。
年下の子煩悩ないい人。
まさか、女として見られているなんて…
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