恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
「はぁ?」

彼の反応は拍子抜けしたものだ。

「だからなんで部屋に来ないのって言ってるの!!」

私はその態度に、より一層腹が立った。

彼は、手を止めて興奮した私の様子に面喰っている。

「部屋にですか?」

ほら、とぼけた言葉しか返ってこない。

おそらく彼には私の言わんとすることはわからないのだろう。

私は顔を上げ彼を睨みつけた。


彼はぎょっとした表情になり、後ずさりする。

「私の部屋に決まってるでしょ!!!!!」

「…」

今度は彼が黙ってしまった。
何かを考え込むような難しい表情をしている。

それでも私の意図することはたぶん伝わっていない…

そう直感で思った私は、彼をねめつけた。


「ここまで言わないとわからない?
どうして好きですと告白した男が、女の家に泊まって、
いつまでたっても部屋を訪ねないのって言ってるのよ!!!

佐々木君意味わかる?」











ヒステリックに一気にまくしたてた。


彼はびっくりしたようだったが、荷物を床にすっとおろし、
私をがばっと抱きしめた。
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